✳︎Instagramより
世界が変わった日
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ー息子がいなくなったー
夜9時過ぎ
数日間殆ど寝てなくて
疲れ果てていた私は
ドラえもんのDVDを見ている息子の側で
気を失ったように寝ていた
「おかあさーん!
寝ないでよー!
遊ぼうぼうよー!
喉乾いたよー!」
とかなんとかかんとか
言われていた気がするけど、
全然聞き入れられずに
眠りコケていて
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ハツと気付いたら
隣にいたハズの息子がいなかった
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「え?」
「なに?」
「え?ええ!?」
・
「アリ?アリ?
アリ?アリーー??」
何度呼んでも返事がなくて
入れるはずもないクローゼットの隙間とか
トンチンカンな場所まで開けてみたけど
どこにもいなかった
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私は全身の血の気がなくなって
とっ散らかった部屋の真ん中
幽霊のように立ち尽くしていた
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仕事で幾つもの案件に追われて
どうやってここを乗り切ろうかと
頭を悩ませているという時に
高熱を5日も出し続けて
保育園をお休みしていた息子は
苦しいよー
苦しいよー
と言って
私のパソコン作業している足元に
寝袋を引いて転がっていた
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熱が下がると
じいじにお願いして
保育園の送り迎えをしてもらったけど
「お母さんがいいよー!!」
と息子は泣き叫びながら暴れるので
羽交い締めにして連れて行ってもらってた
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熱が下がっても
苦しいよー
が口癖のようになってしまった息子
苦しいのは心だと分かっていたけど
今だけはごめんと
突き放してしまっていた
そんな最中の出来事だった
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息子がどんな気持ちで家を出て行ったのかと思うと
心が切り刻まれそうで
私は何をしていたのかと思うと
強烈な懺悔の感情に襲われた
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見える景色も
包まれる空気も
数分前とは別物
全てが砂の世界
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外に出て
「アリー!」
「アリー!どこー!?」
と叫んでみても
人っ子一人歩いていない住宅街
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とんでもない声で泣きながら
隣町に住んでいる両親に電話すると
母は動揺しながらも
早く警察に電話しなさい!
と言ってくれたので
警察に電話した
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間も無くすると
スクーターに乗ったお巡りさんがやってきて
丁寧に話を聞いてくれた
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タクシーで駆けつけてくれたじいじは
すぐさま我が家で自転車に乗り換えて近所を探しに出てくれた
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7月で5歳の息子
お母さん大好き
と毎日言ってくれる息子
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彼が私のお腹へ来た日から
私の人生は
ジェットコースターの様で
一回転も二回転もして
猛スピードで駆け抜けてきた
産まれたそばから手をぐいぐい引っ張って振り回してしまっていたのに、今では私を気遣うなんてこともしながら共に走ってくれる少年になっていた
5年の月日が走馬灯のように蘇る
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まるでお産前
贅沢は言いません
とにかく
「無事に息をして産まれてきて」
そう願った時の様に
ただ
無事でいてくれればいいと願った
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暫くして
息子はひょっこり帰って来た
近くに住んでる仲のいいお兄さんと
走りに行っていたようで
玄関前の参事を見てきょとんとしている
(まさか何も言わずに家を出てきたとは思わなかったお兄さんもびっくりさせてしまった)
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私はヘロヘロと座って
安心の涙を流しながら
砂の世界は
色を取り戻し
スッチを入れた様に日常が戻ってきた
何倍にも愛おしくなって
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なんてことだろう
命の存在というものは
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このところ
私の大切な家族が亡くなったり
大切な方を亡くされた方も多く
生と死について
考えさせられる日々だった
でも考える必要なんてない
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今あるこの命と
共存することのできる大切な人々の存在を
ただただ感じて愛することが全てだと
私に戻って来てくれた日常が囁いていた
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こんなこと書いていたら
今日は嬉しいニュース
大切な人に今日家族が増えるって
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愛おしい人が増える喜びで
心が緩む
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息子と会いに行こう
命が輝いてるって
同じぐらいあなたも私も輝いてるって
本当に大切な命なんだって確認し合おう
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それでも
7月はまだ走らせてください🐎
ごめんね
ありがとう
8月はその分休みますよ👍
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